クエリのODM出力
はじめに
出力されたファイルにクエリの情報を含めるには、データ出力画面の含ませる項目でクエリを選択する必要があります。
クエリは、以下のエクスポート形式で出力することができます。
- Microsoft Excel - Office Open XML
- CSV - コンマ区切りの値
- CDISC ODM - XML - この場合、クエリの履歴はオプションとしてではなく、最初から含まれます。その為、オプションとしては表示されません。
このレッスンでは、ODM出力でクエリに関連した情報を見つける方法と記載箇所について説明します。
Association
ODMの出力ファイルでは、クエリはAssociation
タグの下に保存されます。
クエリの履歴は常にODM出力に含まれるので、クエリ状況ごとにAssociation
のエントリーがあります(例えば、発行、解決、承認の3つの異なる状態を経由した1つのクエリがある場合、3つの異なるAssociation
のエントリーがあります)。
注意! Association
の要素はすべて、AuditRecordのタイムスタンプでソートされます。
各Association
は項目を(KeySetによって識別されます。以下の説明をご参照ください)、Annotationタグの下に囲まれた特定のクエリに関連する一連のプロパティに紐付けします(詳細な説明は後述)。
この画像はODM出力の例を示しています。画像の上部にはStudy
タグ内の情報、画像の下部にはAssociation
タグの下のクエリ情報が表示されています。
Association
のエントリー毎に、以下の情報が提供されます。
-
StudyOID
とMetaDataVersionOID
は、それぞれの情報が定義されている場所を示します。 -
KeySet
は通常、注釈付き(annotated)の「リンク」の開始と終了を識別するために使用されます。クエリの場合、両方のキーセットは同じ項目(それぞれのクエリが対応する項目)を識別するため、同一になります。以下が含まれます。StudyOID
SubjectKey
StudyEventOID
StudyEventRepeatKey
FormOID
FormRepeatKey
ItemGroupOID
- 項目レベルのクエリにのみ適用可能ItemOID
- 項目レベルのクエリにのみ適用可能
Annotation
Annotation
タグは、以下の通り、各クエリの特定の情報を囲みます。Association
内には、1つのAnnotation
しかない為、SeqNum
は常に「1」となります。
Comment
Comment
の値はクエリ状況によって異なり、以下のように設定されています。
-
クエリ状況が
QueryRaised
またはPrequeryRaised
の場合、ここにクエリのテキストが入ります。 -
クエリ状況が
QueryRejected
またはQueryResolved
の場合、ここに解決に関するテキストが入ります。この例では「I am confirming the data(データを確認中です)」となっています。 -
上記以外のケースでは、コメントの要素は存在しません。
"CL_ANNOTATION_TYPE"
CodeListOID="CL_ANNOTATION_TYPE"
はannotation(注釈)のタイプを示します。例:"ManualQuery"
:
Study
タグの下の、それぞれのStudyOID
とMetaDataVersionOID
の下で、すべてのannotationタイプを確認することができます。
"ManualQuery"
"ValidationQuery"
"UpgradePending"
"MissingData"
"SDV"
"CRAReview"
"DMReview"
"MedicalCoding"
"Lock"
上記の内、以下のみがクエリを参照します。
"ManualQuery"
"ValidationQuery"
"UpgradePending"
"MissingData"
注意!"MissingData"
のannotationタイプは未確認の欠損データと欠損データ両方に使用されます。ODM出力では、その2つは区別されません。
"CL_QRY_STATE"
CodeListOID="CL_QRY_STATE"
はクエリ状況を示します。(例: "QueryRaised)
Study
タグの下の、それぞれのStudyOID
とMetaDataVersionOID
の下で、すべてのクエリ状況を確認することができます。
"PrequeryRaised"
"PrequeryPromoted"
"PrequeryRejected"
"QueryRaised"
"QueryResolved"
"QueryRejected"
"QueryApproved"
"QueryClosed"
"QueryRemoved"
"PrequeryRemoved"
クエリとクエリ状況については、クエリの概要をご参照ください。
"CL_QRY_ITEM_SEQ_NO"
CodeListOID="CL_QRY_ITEM_SEQ_NO"
は、紐付いている項目に対する各クエリの通し番号を示します。これは、クエリを識別するために使用されます。つまり、異なる状況であっても同じクエリに対するすべてのAnnotation
エントリーは同じCodeListOID = "CL_QRY_ITEM_SEQ_NO"の値で、同じKeySetになります。
v4:AuditRecord
v4:AuditRecord
には、各annotationに対する監査証跡が含まれます。
クエリ内のエントリーをソートする
1つのクエリが複数のクエリ状況を経由するため、同じCodeListOID="CL_QRY_ITEM_SEQ_NO"
の値と同じKeySet
のAnnotations
が存在することがあります。同じクエリの最新のエントリーを取得するには、以下のようにソートすることが可能です。
- まず、監査証跡の日時でソートする
- 同じタイムスタンプが付いているエントリーを、上記の通り、
CodeListOID="CL_QRY_STATE"
の順に並び替える