Excel出力
はじめに
Viedocでは、Excelバージョン2007以降と互換性のあるMicrosoft Excel Open XML形式を使用しています。
次のセクションで解説する通り、データ出力画面で出力形式としてMicrosoft Excelを選択する場合、データのグループ化とレイアウトに関する様々なオプションがあります。
Viedocでのデータ出力全般に関する情報については、データを出力するを参照してください。
注意!Excelがサポート可能な最大行数は1,048,576であるため、シート内のデータがこの数を超える場合、データは複数のシートに分割されます。
ファイルの構成
Excel出力には以下のシートが含まれます。
- README - 常にExce出力の最初のシートとなり、以下に関する一般的な情報が記載されます。
-
- Viedocの出力バージョン (詳細はデータを出力するを参照してください)
- 日付/時刻フィールドに使用したタイムゾーン
- 署名の意味。レビューステータスが出力に含まれるように選択されている場合にのみ適用
- 選択したデータのグループ化の条件に従って:
- フォーム単位でデータをグループ化が選択されている場合、フォーム単位でデータをグループ化で解説の通り、各フォームに対して個別のシートが作成されます。
- データをグループ化しないが選択されている場合、出力されたすべてのデータを含むデータという1つのシートが作成されます。 データをグループ化しないをご参照ください。
- 項目 - データシートの後に、出力されたデータ内にあるすべての項目と以下の情報(列)をリストする項目シートが入ります。注意!値毎に1行ずつのレイアウトを選択する場合、このシートは含まれません。
- ID - 試験デザインで設定された項目ID
- ラベル - 試験デザインで設定された項目のラベル
- データタイプ - 試験デザインの各項目で設定されたデータのタイプ。次のいずれかになります。
- integer型
- double型
- text型
- string型
- date型
- datetime型
- base64Binary (ファイルアップロードの項目)
- 必須:
- True - 試験デザインで項目が必須として設定されている場合
- False - 試験デザインで項目が必須として設定されていない場合
- 小数点以下の桁数 - データコンテンツで許可されている小数点以下の桁数
- 最小長 - Viedoc Designerで設定されている場合、それぞれのフィールドに必要とされる最小長。チェックボックス項目の場合は、Viedoc Designerで設定された通り、設定のために必要なチェックボックスの最小数
- 最大長 - Designerの項目レベルで設定されている場合、入力できる最大文字数
- 形式名 - Viedoc Designer(出力とバリデーション > 形式) で設定されている場合の形式名。チェックボックスまたはラジオボタン項目のコードについては、Viedoc Designerで形式名が設定されていない場合でもデフォルト値が生成されます。
- コンテンツの長さ - データコンテンツの最大文字数。コンテンツの長さによって設定されます。
- CodeLists - 出力の最後のシート。出力されたデータのすべてのコードリスト項目と次の情報が含まれます。
注意!値毎に1行ずつのレイアウトを選択する場合、このシートは含まれません。- 形式名
- データタイプ
- コード値
- コードテキスト
注意! 出力ID(OID)と出力ラベルが試験デザインで定義されている場合、それらはExcel/CSV/SASエクスポートに表示されます。 出力ID(OID)と出力ラベルが試験デザインで未定義(空白)のままの場合、設定済みの項目IDとラベルが使用されます。 試験デザインにおける項目設定の詳細については、出力と検証バリデーションを参照してください。
次の表に、選択されたグループ化とレイアウトの条件に応じて、Excelファイルに含まれるシートを示します。
フォーム単位でデータをグループ化 | データをグループ化しない | |
---|---|---|
患者毎に1行ずつ |
|
|
アクティビティ毎に1行ずつ |
|
|
値毎に1行ずつ |
|
|
ヘッダー行
次の図に示すように、ヘッダーは常にシートの最初の2行に表示されます。
1. 人間可読形式
2. 機械可読形式
新規または改訂された試験デザインバージョン内で変更された項目には、「__ n 」のサフィックスが追加されます。n は、それぞれの項目が変更された試験デザインバージョンごとにインクリメントされます。
データのフィルタリング - データタイプ
データタイプでは、出力するデータをフィルタリングすることができます。署名済みデータ、未署名のデータ、SDV済みまたは不要、またはSDV待ちのデータをフィルタリングすると、出力されたExcelファイルのデータシート内の特定のセルが空で表示される場合があります。フィルタリングが理由で空のセルを含むデータ行は、データシートの最後にある「出力フィルターによる行の空のセル」という列に「X」でマークが表示されます。
例えば、患者を追加するイベントがあり、生年月日がこのイベント中に入力されたデータの1つであるとします。特定の患者について、このデータが入力され、医師によって署名され、その後変更されましたが、変更後に署名されていないとします。以下の画像に示すように、出力には署名されたデータのみが含まれます。
直近で変更され、署名されていない生年月日フィールドの値は、出力に含まれません(セルは空で表示されます)。空のセルを含むデータ行は、以下に示すように出力フィルターによる行の空のセルに「X」でマークされます。
データのグループ化
データのグループ化ドロップダウンリストから、フォームごとにデータをグループ化するかどうかを選択することができます。
注意!データのグループ化は、Excel / CSV出力でのみ使用できます。
フォーム単位でデータをグループ化する
フォームごとにデータをグループ化すると、それぞれのフォームに対して個別のシートが作成されます。試験デザイン(Viedoc Designer)で設定された通り、シート名にはフォームIDが使用されます。
以下の画像の例は、レイアウトのデフォルト設定、つまりアクティビティ毎に1行ずつのレイアウトでの出力を示しています。
各フォームシートの最初の列(左側)はすべてのフォームに対して同じで、施設、患者、イベント、アクティビティ、デザインバージョンに関する情報が提供されます。
列 | 説明 |
---|---|
施設の通し番号 | 試験内で施設をグローバルに識別するカウンター |
施設名 | Viedoc Adminで設定された施設名 |
施設コード | Viedoc Adminで設定された施設コード |
患者の通し番号 | 施設内の患者を識別するカウンター |
患者ID | Viedoc Designerで設定された形式の患者ID。患者IDは、患者カード、患者詳細画面などのViedoc Clinicに表示される患者識別子 |
イベントの通し番号 | 同じ患者のイベントのシーケンス内でイベントを識別するカウンター |
イベントID | 試験デザイン(Viedoc Designer)で設定されたイベントID。 |
イベント名 | 試験デザイン(Viedoc Designer)で設定され、Viedoc Clinicに表示されるイベント名 |
イベント日 | イベントが実施されたときにViedoc Clinicで設定されたイベントの日付 |
アクティビティID | 試験デザイン(Viedoc Designer)で設定されたアクティビティID |
アクティビティ名 | 試験デザイン(Viedoc Designer)で設定され、Viedoc Clinicに表示されるアクティビティ名 |
フォームの通し番号 |
各アクティビティ内のそれぞれのフォームのインスタンスを識別するカウンター。主に繰り返しフォームに使用されます。 繰り返しフォームでない場合は「1」となり、フォームをリセットして再度保存すると、新しいフォームの通し番号は「2」になります。 フォームの通し番号は、リセットまたは開始するたびに1つ増加します。 |
患者フォームの通し番号 |
特定のフォームのインスタンスを患者レベルで一意に識別するカウンター。1から始まり、その患者に対してフォームの新しいインスタンスが作成されるたびにインクリメントされます。 |
元の患者フォームの通し番号 |
コピーされたフォームインスタンスの場合、最初にデータがコピーされたフォームのインスタンスを識別します。フォームの最初のインスタンス(コピーされていない)に対して、SubjectFormSeqNo の値を取得します。 |
ソース患者フォームの通し番号 |
コピーされたフォームインスタンスの場合、コピーされたフォームインスタンス(データのコピー元のフォームインスタンス)のソースを識別するカウンター。フォームインスタンスのコピー元の |
デザインバージョン | 各フォームのデータ変更時に使用されたデザインバージョン。 |
下の画像の例では、レイアウトのデフォルト設定、つまりアクティビティごとに1行を出力しています。
次の列は各フォームに特有のもので、各フォームの項目ごとに1列作成されます。試験デザイン(Viedoc Designer)で列ヘッダーとして設定された通り、各列に<項目名>がつきます。
データをグループ化しない場合
データをグループ化しないことを選択した場合、全フォームのすべてのデータが出力ファイルの同じシート(データ)に出力されます。
以下の画像の例は、レイアウトのデフォルト設定、つまりアクティビティ毎に1行ずつのレイアウトの出力を示しています。
データシートの最初の列(左側に緑でマーク)はすべてのフォームに対して同じで、施設、患者、イベント、アクティビティに関する情報が提供されます。
次の列(右側にオレンジでマーク)には、イベント内のすべてのフォームに関するフォーム特有の情報が含まれています。フォームごとに、次の列が追加されます。
- <FormName>_Design Version -
- 試験デザイン(Viedoc Designer)で設定され、Clinicで表示されるフォーム名。画像の例では、フォーム名はDemographicsになっています。
- <FormName>(<Form Repeat Key>)_<ItemName> - それぞれのフォームの各項目に対する列。試験デザイン(Viedoc Designer)で設定され、Clinicに表示されるフォーム名と項目名。Form Repeat Keyは(フォームを繰り返すために)フォームのインスタンスを識別します。繰り返しフォームでない場合、Form Repeat Keyは常に1になります。
レイアウト
レイアウトセクションでは、出力ファイル内でデータを整理する為のレイアウトを選択することが可能です。
- 患者毎に1行ずつ
- アクティビティ毎に1行ずつ (デフォルト)
- 値毎に1行ずつ
患者毎に1行ずつ
この場合の出力は、次の画像のようになります。この例では、患者ごとに1行のレイアウト設定を除き、すべてデフォルト設定で実行された出力を示しています。
デフォルト設定の通り、フォーム単位でデータをグループ化するため、フォームごとに1つのシートがあります。
また、患者ごとに1行、つまり(患者を一意に識別する)患者ID ごとに1つの行があります。
最初の列では、施設と患者に関する情報が提供されます。
列 | 説明 |
---|---|
施設名 | Viedoc Adminで設定された施設名 |
施設コード | Viedoc Adminで設定された施設コード |
患者の通し番号 | 施設内の患者を識別するカウンター |
患者ID | Viedoc Designerで設定された形式の患者ID。 患者IDは、患者カード、患者詳細画面などのViedoc Clinicに表示される患者のID |
以下の列は、項目特有の値になります。ここに解説する通り、出力データの各項目に対して、1セット(1式)が設定されます。試験ワークフローで設定されているように、項目の順序はイベントに基づいています。
- データのグループ化で、データをグループ化しないが選択されている場合は<Event name>(<Event Repeat Key>) - <Activity name> <Form name> <Item name> <Code list value> (データをグループ化しないをご参照ください) 内容は以下の通りとなります:
- <Event name> - 試験デザインで設定され、Clinicに表示されるイベント名。
- <Event Repeat Key> - 予定外のイベント/随時観察イベントにのみ適用可能なイベントの繰り返しキー
- <Activity name> - 試験デザインで設定されたアクティビティ名
- <Form name> - 試験デザインで設定され、Clinicに表示されるフォーム名
- <Item name> - 試験デザインで設定され、Clinicに表示される項目ラベル
- <Code list value> - チェックボックス項目にのみ適用可能。Viedoc Designerで各チェックボックス項目のそれぞれの選択肢に対して設定されたコードリスト値
- データのグループ化で、フォーム単位でデータをグループ化 が選択されている場合(フォーム単位でデータをグループ化をご参照ください)、フォームはシート名で識別されるため、上記のグループ化されていないデータと同様、<Form name> 無しの名前が列に付けられます。
注意! イベントの通し番号、イベントID、アクティビティID、フォームの通し番号、患者フォームの通し番号、起点患者フォーム通し番号、元の患者フォーム通し番号は、患者ごとに1行を選択している場合は含まれません。
アクティビティ毎に1行ずつ
この場合の出力は、次の画像のようになります。この例では、アクティビティ毎に1行ずつに設定されているレイアウトを除き、すべてデフォルト設定で実行された出力を示しています。
デフォルト設定ではフォーム単位でデータをグループ化するため、フォームごとに1つのシートがあります。
データは、各患者(1 )に対し、アクティビティ(2 )ごとに1行になるようにグループ化されます。
値毎に1行ずつ
この場合の出力は、次の画像のようになります。この例では、値毎に1行ずつに設定されているレイアウトを除き、すべてデフォルト設定で実行された出力を示しています。
デフォルト設定ではフォーム単位でデータをグループ化するため、フォームごとに1つのシートがあります。
データは、患者(1 )のアクティビティ(2 )内の各項目(3 )ごとに1行になるようにグループ化されます。
データは施設、患者、イベント日、イベント繰り返しキー、フォーム繰り返しキー、フォームID、項目グループID、項目IDでソートされます。
履歴を含むオプション(次のセクションを参照)が選択されている場合、データは古いものから最新の項目データの順番に並べられます(変更の通し番号の順)。
履歴を含む
値毎に1行ずつを選択すると、履歴を含むオプションが使用可能になります。このオプションを選択すると、エクスポートされた出力に変更の履歴情報(監査証跡)が含まれます(つまり、履歴を表示を選択した場合にフォームレベルでViedoc Clinicに表示される情報)。
次の情報(列)が出力ファイルの各エントリーに追加されます。
- Edit sequence number - 項目ごとの各変更に対するカウンター。
- Edit reason - 変更の理由(初期またはデータ変更時の理由)。
- Initial data entry
- Function execution
- Transcription error
- Confirmed as missing!
- Automatically updated due to dependency change
- Removed due to data dependency
- Revision applied
- Query resolution
- Form reset: Transcription error
- Form reset: Query resolution
- Import
- Other (the text the user enters as the reason)
- Edit by - 変更を実行したユーザー(括弧内にユーザーネームとユーザーID)。
- Edit datetime (UTC)- 変更した日時(UTC)。
出力には、フォーム、イベントおよび患者をリセットまたは削除した理由を含んだ完全な履歴と共に、リセットまたは削除されたフォーム、イベントおよび患者に属する項目が含まれます。
チェックボックス
チェックボックス項目は、コードリストの値毎に1行ずつ出力されます。データが含まれているかどうかに関係なく、すべてのコードリスト項目がリストに含まれます。次の図に示すように、各行に対して、項目OIDと1から始まるインデックスのラベルが項目ID列に入ります。
履歴を含むオプションが選択されている場合、コードリスト項目はデータ入力の時間順に(つまり、変更の通し番号の順に)並べられます。
チェックボックス項目は、アイテムのコードごとに2つの列を生成します。1つはコード用、もう1つはコードの説明用です。
コードリストが割り当てられたアイテムは、コード用のIDに「CD」を付加した追加の行に出力されます。
基準値範囲
検査フォームで基準値スコープが使用される場合、検査名と検査コードが含まれ、次の2つの列が追加されます。SCOPE_XXXおよびSCOPE_XXXCD(XXXは数値)
フォームリンクアイテム
フォームリンクアイテムは出力形式で以下のように整理されています。
- アクティビティ毎に一行ずつ(デフォルト)
- 値毎に一行ずつ
- 患者毎に一行ずつ
1アクティビティごとに1行
アクティビティごとに1行ずつを選択すると、下の画像に示すような出力が生成されます。エクスポートされたファイルには、リンクされたフォームインスタンスごとに、データカラムと識別子カラムの2つの列が含まれています(ヘッダーは識別子とラベル付けされています)。
下記の例では
- 各リンクフォームインスタンスには、その表示値(クリニックで表示されるもの)と識別子が表示されます。
- この例では、パラセタモールという薬が有害事象ログの2つの異なるアイテムにリンクされています。
- 識別子のフォーマットは、 EventId-EventSeq-ActivtyId-FormId-FormSeq.
また、アウトプットには2つのヘッダー行があります。
ヘッダー行、1アクティビティにつき1行 | |
---|---|
1行目: データカラム(Data column) | アイテムラベル、選択されたリンクのカウンタ(1から開始) |
1行目:識別子カラム (Identifier column) | アイテムラベル、選択されたリンクのカウンタ(1から開始)、識別子 |
2行目: データカラム(Data column) | アイテムID、選択されたリンクのカウンタ(1から開始) |
2行目: 識別子カラム (Identifier column) | アイテムID、選択されたリンクのカウンタ(1から開始)、ID |
1値ごとに1行
値ごとに1 行ずつを選択すると、下の画像に示すような出力が生成されます。エクスポートされたファイルには、項目値と項目コードのヘッダーを持つ2つの列が追加され、リンクされたフォームインスタンスごとに1行が含まれています。
注意! エクスポートプレビューでは、フォーム識別子のカラムはデフォルトで除外されています。フォームリンクアイテムが追加された順序(データ入力時)に従ってエクスポートされます。
1患者ごとに一行
患者ごとに 1 行ずつを選択すると、下の画像に示すような出力が生成されます。エクスポートされたファイルには、リンクされたフォームインスタンスごとにデータカラムと識別子カラムの 2 つのカラムが追加されます。
There are also two header rows in the output:
ヘッダー行、1患者につき1行 | |
---|---|
1行目: データカラム(Data column) | イベントラベル(イベントカウンタ)、アクティビティラベル(アクティビティカウンタ)、アイテムラベル(選択したリンクのカウンタ。) |
1行目:識別子カラム (Identifier column) | イベントラベル(イベントカウンタ)、アクティビティラベル(アクティビティカウンタ)、アイテムラベル(選択したリンクのカウンタ。)、識別子 |
2行目: データカラム(Data column) | イベントID(イベントカウンタ)、アクティビティID(アクティビティカウンタ)、アイテムID(選択されたリンクのカウンタ。) |
2行目: 識別子カラム (Identifier column) | イベントID(イベントカウンタ)、アクティビティID(アクティビティカウンタ)、アイテムID(選択されたリンクのカウンタ。)、 ID |
出力における繰り返しイベント
エクスポート出力の中で、繰り返しイベントはStudyEventRepeatKey
によって識別されます。
この画像は、Excel出力のフォーム「バイタルサイン」を示しています。このフォームは3つのイベント(イベント1、イベント2、イベント3)で使用され、その内、イベント3が繰り返しイベントになっています。イベント3の4つのインスタンスは、イベントの通し番号(EventSeq )列に記載されているStudyEventRepeatKey
によって識別されます。
注意!繰り返しのイベントのサポートはViedoc リリース4.39で追加されました。よって、繰り返しイベントを出力する場合は、出力形式の出力バージョンドロップダウンメニューでViedoc バージョン4.39以降を選択する必要があります。
出力における繰り返しフォーム
この画像は、Excel出力における繰り返しフォーム「ラボ」を示しています。フォームのインスタンスは、フォームの通し番号(FormSeq )列に記載されているFormRepeatKey
によって識別されます。
注意!繰り返しフォームのサポートはViedoc リリース4.39 で追加されました。よって、繰り返しフォームを出力する場合は、出力形式の出力バージョンドロップダウンメニューでViedoc バージョン4.39以降を選択する必要があります。
前回のイベントからデータをコピーして開始したフォーム
以下のフォームの通し番号は、患者レベルで異なるフォームインスタンスを容易に追跡できるように使用されます。これらは、前のイベントからデータをコピーして開始したフォームインスタンスの場合、特に参考になります。
- FormRepeatKey - 特定のアクティビティにおける、繰り返しフォームの特定のインスタンスを識別するカウンター。これは、Viedoc出力バージョン4.39以降のエクスポート出力で利用可能です。
- SubjectFormSeqNo –患者レベルで特定のフォームのインスタンスを一意に識別するカウンター。1で始まり、その患者に対してフォームの新しいインスタンスが作成されるたびに数字がインクリメントされます。これは、Viedoc出力バージョン4.51以降のエクスポート出力で利用可能です。
- OriginSubjectFormSeqNo –コピーされたフォームインスタンスの場合、この番号でデータの最初のコピー元のフォームインスタンスを識別します。(コピーされていない)フォームの最初のインスタンスについては、
SubjectFormSeqNo
の値を取得します。これは、Viedoc出力バージョン4.51以降のエクスポート出力で利用可能です。 - SourceSubjectFormSeqNo –コピーされたフォームインスタンス向けに参照する、コピーされたフォームインスタンス(データのコピー元のフォームインスタンス)のソースを識別するカウンター。フォームインスタンスのコピー元の
SubjectFormSeqNo
の値を取得します。(コピーされていない)フォームの最初のインスタンスは、空の状態、つまりnullになります。これは、Viedoc出力バージョン4.51以降のエクスポート出力で利用可能です。
以下の例では、これらの通し番号の値がどのように付与されるかを示します。使用されているデモフォームは繰り返し・コピー可能で、イベント1、2、3に含まれる設定になっています。
Viedoc Clinicで以下の操作を実行します:
1 | イベント1を実施し、デモフォームの3つのインスタンスに入力します。これらのインスタンスには以下の通り、通し番号が付与されます。 |
2 | イベント2を実施します。イベント1の、事前に入力されたフォームインスタンスの1つからデータをコピーすると、デモフォームを開始できるようになり、3つのインスタンスはすべてゴーストフォームとして表示されます。 |
3 | イベント 1で入力されたフォームの3番目のインスタンスからデータをコピーして、イベント2のデモフォームのインスタンスを作成します。これにより、以下に示す通り、新しいフォームインスタンスに通し番号が付与されます。 |
4 | イベント3を実施します。次のように、イベント1とイベント2の、事前に入力されたフォームインスタンスのいずれかからデータをコピーすることにより、デモフォームを開始することができます。 |
5 | イベント2で入力したフォームからデータをコピーすることにより、イベント3のデモフォームのインスタンスを作成します。これにより、以下に示すように新しいフォームインスタンスに通し番号が付与されます。 |
これらの通し番号は、特定のフォームインスタンスの通し番号の値を取得する場合に限定して、式の中で使用できます。つまり、{SubjectFormSeqNo}、{OriginFormSeqNo}、{SourceFormSeqNo}を使用します。
上記の例では、これらの通し番号を次のように使用して、フォームのサマリー形式を構成しました。
Form Repeat Key {FormRepeatKey}, SubjectFormSeqNo {SubjectFormSeqNo}, OriginFormSeqNo {OriginFormSeqNo}, SourceFormSeqNo {SourceFormSeqNo}
注意!
- データインポート用のデータマッピングおよびJavaScriptで使用されるアイテム識別子(例:EventID.FormID $ ActivityID [FormRepeatKey] .ItemID)における、フォームの特定のインスタンスを識別するためには、FormRepeatKeyのみが使用されます。
- フォームをリセットしても、通し番号は引き続きフォームに割り当てられ、次に使用可能な通し番号は新しいインスタンスに使用されます。
以下のように、Excelのエクスポート出力では、これらのフォームの通し番号により、データの元となった前回のイベントからデータをコピーして開始したフォームインスタンスを追跡することができます。
フォームの通し番号の値を確認してみると、前回のイベントからデータをコピーして開始したフォームインスタンスのみが、ソース患者フォームの通し番号の列、つまりこの例の最後の2行に値が入力されています。 データは、同じ患者フォームの通し番号の値を持つフォームインスタンスからコピーされ、上記の画像で緑にハイライトされています。 データが初めてコピーされたフォームインスタンスは、元の患者フォームの通し番号の値、つまりこの例では「3」で識別されます。