Viedocの概要

  • Published by Viedoc System 2025-01-17
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このレッスンではViedocシステムの概要、一連の機能、システムアーキテクチャ(アプリケーション、言語、環境、ライセンス)について解説します。


はじめに

Viedocはインターネットシステム上で臨床試験や患者レジストリのCRFデータを管理するサービスです。

Viedocは臨床試験データの記録、管理、検証、表示が簡単にできるEDCシステムです。また、Viedocはウェブブラウザを介して直接アクセスすることが可能なSaaS (Software as a Service)であり、インストールが不要です。直感的に利用できる使いやすいソリューションとして効率的な情報共有を実現します。

Viedocは試験を中心としたシステムです。つまり、殆ど全ての機能が特定の試験に関連しています。通常、Viedoc上で扱う試験は臨床試験またはデータ収集が発生するプロジェクトに該当します。

Viedocで提供される主な機能は以下の通りです:

  • データ処理:
    • 患者のスクリーニング
    • 割付
    • オンラインデータ入力(eSource準拠)
    • 自動データインポート
    • データ署名
    • コメント
    • コーディング
    • ファイルのアップロード
  • RTSM (割付・治験薬供給管理) :
    • 無作為化、割付
    • Viedocロジスティクス
  • 出力 :
    • 以下の形式でエクスポートすることができます。
      • Microsoft Excel - Office Open XML

      • CSV - カンマ区切り形式

      • PDF - PDFアーカイブ

      • CDISC ODM - XML

    • ブランクCRFまたはannotated CRFの自動作成
    • 監査証跡
    • データ・クオリティ・メトリクス 
    • 試験の統計
  • データレビュー/ モニタリング:
    • SDV
    • クリニカル/ データレビューとロック
    • プレクエリとクエリ処理
  • その他:
    • シングルサインオン
    • 24時間年中無休の技術サポート

下図はViedocの主な機能と相互関係を示しています:

Viedocは以下を含む、欧州、北米ならびに日本における全ての関連するガイドライン、標準、規制に準拠しています。

  • 21 CFR part 11
  • ICH-GCP
  • CDISC
  • Personal Data Privacy Act(PDPA、個人情報保護法)および EU Annex 11
  • CSUCI
  • HIPAA
  • GAMP5 を考慮して開発
  • GDPR

Viedocにおける試験

施設

各試験には少なくとも1つのサイトがあり、これが施設に該当します。ViedocのユーザーはViedoc上で1つまたは複数の試験にアクセスすることが可能で、1試験に対してユーザーは1件、複数、または全ての施設にアクセスすることができます。Viedocのユーザーはユーザーのロールに基づいて施設と紐付けられます。施設に対してユーザーに1つのユーザーロールまたは複数のロールを付与することが可能です。また、ユーザーに複数の施設に対して複数のロールを付与することもできます。

イベントとフォーム

試験中は通常、患者のデータについて多くの設問に回答し、入力する必要があります。関連する一連の項目はフォーム内に集約されます。フォームはイベントに依存するものと、そうでないものがあります(ログフォームや予定外のイベントなど)。イベントに関連するフォームは特定のイベントと紐付いており、これらのフォームに収集されるデータは試験のイベント中に登録されるか、またはイベントに関連する情報として登録されます。イベントに関連しないフォームはデータの報告やイベント前後、またはイベントとイベントの間に発生したイベントを報告する為に利用することが可能です。イベントに関連しないフォームに入力する項目の例として、病歴に関するイベント、併用薬や有害事象が挙げられます。

患者

患者はユニークな患者キーによって識別されます。患者キー以外にも性別、イニシャル、生年月日などの背景情報で患者を特定することも可能です。通常、これらの背景情報は患者をシステムに追加する際入力され、試験中に変更されることは殆どありません。


システムアーキテクチャ

Viedocのプラットフォーム

Viedocのプラットフォームは5つの異なるアプリケーションから構成されています。

  1. Viedoc Clinic - CRFデータへのアクセスが必要な施設の職員やプロジェクトのチームメンバーが使用します。
  2. Viedoc Admin - ユーザー、施設、試験デザインのアップデートの管理をする為に一部の試験チームメンバーが使用します。Viedoc Adminは新規試験の開始から試験中の管理、最終的には試験の完了までを行うインターフェイスです。
  3. Viedoc Designer - 試験デザインの為に試験構築者が使用します。Viedoc Designerはフォームをデザインし、試験のワークフローの設定、ロールの追加、割付の準備、編集チェックなどを行う技術的アプリケーションです。
  4. Viedoc Me - 患者日誌、または電子患者報告アウトカム(ePRO)にあたるものです。このアプリケーションを利用することで、患者は簡単に質問票に回答し、送信することが可能です。
  5. Viedoc Logistics - サプライマネージャーのための治験薬 (Investigational Products - IP) 供給管理アプリケーションです。
  6. Viedoc Reports - 試験の進捗状況やパフォーマンスを分析するためのアプリケーションです。
  7. Viedoc eTMF - 治験関連文書・必須文書の収集、管理、共有、保管をするためのデジタルリポジトリです。
  8. Viedoc Coder - 医療コーディングを実施するためのアプリケーションです。

システム言語

Viedoc ClinicLogisticsは以下の言語で提供されています。

  • 中国語(簡体字)
  • 中国語(繁体字)
  • 英語
  • フランス語
  • ドイツ語
  • 日本語
  • ポーランド語(CoderおよびLogisticsでは使用できません)
  • ポルトガル語(Coderでは使用できません)
  • スペイン語
  • スウェーデン語

Viedoc AdminならびにViedoc Designerは以下の言語で提供されています。

  • 中国語(簡体字)
  • 中国語(繁体字)
  • 英語
  • フランス語
  • ドイツ語
  • 日本語
  • スペイン語
  • スウェーデン語

ViedocMeおよびViedoc Shareは以下の言語で提供されています。

  • アフリカーンス語
  • アラビア語
  • ブルガリア語
  • 中国語(簡体字)
  • 中国語(繁体字、香港特别行政区)
  • 中国語(繁体字、台湾)
  • 中国語(繁体字)
  • クロアチア語
  • チェコ語
  • デンマーク語
  • オランダ語
  • 英語
  • エストニア語
  • フィンランド語
  • フランス語
  • フランス語(ベルギー)
  • グルジア語
  • ドイツ語
  • ギリシャ語
  • ヘブライ語
  • ハンガリー語
  • イタリア語
  • 日本語
  • カザフ語
  • 韓国語
  • ラトビア語
  • リトアニア語
  • マレー語
  • ノルウェー語(ブークモール)
  • ノルウェー語(ニーノシュク)
  • ポーランド語
  • ポルトガル語
  • ロシア語
  • セルビア語(ラテン)
  • セルビア語(キリル)
  • ツワナ語
  • スロバキア語
  • スロベニア語
  • 南ソト語
  • スペイン語
  • スウェーデン語
  • タイ語
  • トルコ語
  • ウクライナ語
  • ベトナム語
  • コサ語
  • ズールー語

Viedoc Reportsでは以下の言語でご利用になれます。

  • 中国語(簡体字)
  • 中国語(繁体字)
  • 英語
  • 日本語
  • スウェーデン語

Viedoc TMFでは以下の言語でご利用になれます。

  • 中国語(簡体字)
  • 英語
  • 日本語
  • スウェーデン語

言語を変更するにはViedocアカウントを管理するを参照ください。

上記に記載のない言語が必要な場合はViedoc担当者へご連絡ください。

注意!Viedocでは、ユーザーがシステム内でデフォルトのブラウザ翻訳を使用することはできません。これは、個々のユーザーが選択されたシステム言語と合意された用語と定式化を上書きすることを防ぎます。

e-ラーニング

以下の表は、現在提供されているe-ラーニングカリキュラムと言語バージョンを示しています。緑色のカリキュラムは、各アプリケーションのメインユーザーガイドで、オレンジ色のカリキュラムは、各ユーザータイプのニーズに合わせて作られたロール別カリキュラムです。

Curriculum English Chinese Japanese
Viedoc Clinic ユーザーガイド x x x https://help.viedoc.net/c/47e0ad?lang=ja
Viedoc ユーザーガイド・CRA向け x x x https://help.viedoc.net/c/c63e06
Viedoc ユーザーガイド・施設向け x x x https://help.viedoc.net/c/94d6f0
Viedoc ユーザーガイド・データマネージャー向け x x x https://help.viedoc.net/c/1994d8
Viedoc ユーザーガイド・プロジェクトマネージャー向け x x x https://help.viedoc.net/c/04361f
Viedoc ユーザーガイド・メディカルコーダー向け x x x https://help.viedoc.net/c/3108de
Viedoc Admin ユーザーガイド x x x https://help.viedoc.net/c/331b7a
Viedoc Designer ユーザーガイド x x x https://help.viedoc.net/c/e311e6
Viedoc Logistics ユーザーガイド x x x https://help.viedoc.net/c/4a40d5
Viedoc Reports ユーザーガイド x x https://help.viedoc.net/c/8a3600
Viedoc eTMF ユーザーガイド x https://help.viedoc.net/c/88fc29
Viedoc ユーザーガイド・eTMFマネジャー向け x https://help.viedoc.net/c/fd74dc
Viedoc PMSユーザーガイド・クリニックサイドユーザー向け x x https://help.viedoc.net/c/91715f/
Viedoc PMSユーザーガイド・スポンサーサイドユーザー向け x x https://help.viedoc.net/c/590df1/
Viedoc PMS Designer ユーザーガイド x x

https://help.viedoc.net/c/ed5d47

Viedoc ユーザーアカウント管理ガイド x x

https://help.viedoc.net/c/508fda

組織 

Viedocでは試験は組織を基にグループ化されます。各ご契約企業様の組織に対して、関連するすべての試験のデータがその組織下に格納されます。デフォルトでは、各組織に対して1名の管理者が設定されます。この管理者はViedocのプロダクトスペシャリストによる研修を受講し、組織内でユーザーにアクセスを提供したり、プラットフォームに新しい試験を追加するといった役割を果たします。

重要! 組織管理者は全ユーザーに対し、担当するタスクに関連する適切なトレーニングを受講したことを確認する責任者となります。

システム環境

Viedocのクライアントとして、2つの異なる環境/インスタンスへのアクセスが提供されます:1つはテスト/開発試験用、もう1つは本番試験用です。テスト/開発環境の目的は、特定の進行中の試験に対する契約がなくてもViedocを評価および利用できるようにすることです。

本番で使用される試験は通常、まずテスト/開発環境で開始され、「準備が整った」段階でスポンサーや他の外部関係者と共有するために本番環境に移行されます。なお、本番環境の試験は、「トレーニング」タイプの施設を追加することでデモモードで運用するよう設定できます。

注意! 本番試験デモモードと、トレーニングのテスト/開発環境の試験は異なるものです。デモモードの目的は、施設スタッフが本番データにアクセスする前に、システムの十分な知識を習得できるように特定のトレーニング用施設へのアクセスを可能にすることです。試験に本番とトレーニングの両方のタイプの施設が追加されている場合、Viedoc Clinic内で切り替えが可能になり、デモまたは本番モードのどちらでデータを入力するかを選択できます。

試験および試験デザインは、ODMエクスポートおよびインポート機能を使用して、簡単に環境間で転送することができます。

アクセス権の取得には、組織管理者にお問い合わせください。

注意! テスト/開発環境で実行されている試験が完全かつ継続的にバックアップされる保証はありません。そのため、この環境は本番試験には決して使用しないでください

ライセンス

本番環境に移行する前に全ての本番試験に対して有効なライセンスが必要となります。ライセンスはViedocの担当者から提供されます。試験のライセンス費用は期間、施設数、患者数などの要素によって異なります。また、ライセンス費用は最初の患者(FPA)が登録されてから試験がViedoc上でロックされるまでの運用期間中に発生します。終了後3ヶ月以内に試験がデータベースから削除されていない場合、試験後のアクセス費用が発生する場合があります。

各ライセンスはReference IDと紐付いています。このReference IDは署名済みの作業指示書(WO)に記載されていますので、Viedoc Adminの試験設定にあるReference IDという項目に入力してください(画像の1)。

Reference IDを入力するとIDが検証されます。IDが有効な場合、以下の箇所に有効なライセンスキーであることが表示されます。

  • Viedoc Adminの試験設定 (画像の2)
  • Viedoc Adminの試験リスト
  • Viedoc Adminの試験ステータス (画像の3)

Reference IDが認証されると、試験を本番環境へ移すことができます。施設タイプの「本番」が追加されると試験は本番モードに変わります。本番タイプの施設が少なくとも1件追加されるとReference IDはロックされ、それ以降解除することはできません。

ライセンス費用とReference IDの詳細についてはViedoc担当者までご連絡ください。


最新情報を知るには

Viedocは急速に開発が進んでいるソリューションです。プラットフォームを正しく、そして最大限に活用するために新しいリリース毎にこのガイドを参考にしてください。

各リリース後、新機能やアップデートについての概要が下記に記載されます。

  • リリースノート リリース前に毎回発行されます。Viedocウェブサイトからダウンロードが可能です。以下をクリックしてください。
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