はじめに

Viedoc PMSでは、特定の期間中のデータを分冊に収集し、施設と企業間での分冊の送受信をサポートしています。このような日本の製造後販売調査における分冊の取り扱いプロセスは開封プロセスと呼ばれており、施設側のユーザーが企業とデータを共有するタイミングを選択し、企業側がデータを受け取るタイミングを選択することが可能です。このプロセスの概要は送受信・再調査依頼の概要をご参照ください。

このプロセスの重要な特徴の一つは、施設から分冊が送信されても、企業側のユーザーが開封を行うまでは、企業側のユーザーは分冊データにアクセスすることができないということです。

分冊は、分冊にあるすべてのイベントおよびフォームの記入が完了してはじめて企業に送信できます。詳しくは以下分冊の送信をご覧ください。例外として、有害事象報告はその都度、分冊完了前でも単独でフォームの送受信ができます。詳しくは有害事象報告を送信をご覧ください。

このルールには例外があり、それは試験構成に依存します。一部のフォーム（例えば、有害事象など）は、個別に管理、つまり、単独でフォームの送信/取消が可能な場合があります。これらのフォームが保存されると、警告メッセージが表示され、管理リンクが利用可能になります。詳しくは、個別フォームの管理を参照してください。

注意! 有害事象が追加されると同時に警告メッセージが分冊上部表示され、有害事象のタイムリーな提出を促します。

分冊のステータスは、患者情報ページに表示されます2。履歴を表示をクリックすると、分冊のステータス履歴が表示され、履歴を非表示をクリックすると、現在の分冊のステータスのみを表示することができます4。

1. 分冊の選択
2. 選択された分冊の現時点のステータス
3. 選択された分冊のステータス履歴
4. 履歴を表示/非表示

分冊を送信する

注意! 分冊は、分冊にあるすべてのイベントおよびフォームの記入が完了してはじめて企業に送信できます。分冊は、分冊内のすべてのフォームの入力が完了してはじめてスポンサーに送信することができます。例外として、有害事象報告およびその他のフォームは、試験構成によって、その都度分冊完了前でも単独で送受信ができます。詳しくは以下個別フォームの管理をご覧ください。

分冊を送信するには以下の手順に従ってください。

分冊のステータスが送信済みに変わり、送信を取消アイコンが表示されます。

分冊の概要には、分冊が送信されたことを示す青いチェックマークのアイコンが表示されます。分冊の各フォームには、フォーム内のすべてのデータが署名されていることを示す同じ青いチェックマークアイコンが表示されます。

分冊送信に治験責任医師をリンクする

分冊送信を可能にするための責任医師情報を入力 オプションが有効になっている場合、分冊送信時に責任医師を分冊にリンクさせることが可能です。これは分冊全体を送信する場合のみで、単独送信の場合は利用できません。

登録用分冊およびそのあとのすべての分冊の初回送信時には、現在のユーザーが自動的に責任医師に設定されます。

注意! 登録分冊の送信時に割り当てあられた責任医師がサイトにアクセスできなくなった場合、ユーザー名は表示されますが、以下のエラーメッセージが表示されます。

次の分冊を送信するには、別の責任医師を選択する必要があります。他のユーザーを責任医師として選択した場合、その情報で上書きされます。選択したサイトにアクセスできる（アクセスを承認した）すべての施設側ユーザーを選択することができます。ユーザーは、ユーザー名（内部ユーザーID）で表示されます。分冊が再調査依頼された場合、責任医師は送信時に選択されたユーザーと同じです。ただし、他の責任医師に変更することは可能です。

注意! 登録分冊の場合、デフォルトでイベントの日付と登録分冊の契約の有効期間を照合し、該当する契約が選択されます。

契約と分冊送信の関連付け

分冊送信を可能にするための契約情報を入力 オプションが選択されている場合、 分冊送信時に契約をリンクさせることが可能です。これは分冊全体を送信する場合のみで、部分（AE）送信の場合は利用できません。

登録用分冊では、以下の画像のように送信時に契約を選択することができます。

同じ患者の後続の分冊では、契約は登録分冊に使用されたものと同じ契約に設定され、変更できません（つまり、登録分冊以外の分冊では読み取り専用となります）。

施設に対して契約が追加されていないため、分冊送信時に契約リストが空の場合、分冊送信ダイアログに以下のメッセージが表示されます。

選択されているデフォルトの契約を、サイトに対して存在する他の契約に変更することができます。サイトの既存の契約は、有効期間の時系列順に表示されます。

分冊が再調査依頼された場合、契約は前回選択されたものと同じです。しかし、この契約は、そのサイトの既存の契約のいずれかに変更することができます。

分冊の送信を取り消す

注意! 送信の取り消しは、スポンサー側で分冊を開封する前のみ可能です。

分冊送信の取り消しは、ページ右側にある送信を取消ボタンをクリックします。

分冊の概要では、分冊が送信されたことを示す青いチェックマークのアイコンが表示されますが、分冊送信が取り消されると消えます。分冊内の各フォームの青いチェックマークアイコンは、送信取り消しが実行されても残ったままです。これらのアイコンは、フォーム内のデータが変更されると消え、分冊の再送信時に再び表示されます。

フォームの個別管理

概要

試験構成で、有害事象およびその他のフォームを個別に単独送信および取消ができるようにを設定できます（単独送信機能）。これは、それらのフォームが含まれる分冊がまだ完了していない場合でも実行できます。

注意! 分冊内のすべてのフォームが単独送信された場合でも、分冊を送信することは可能です。ただし、分冊のステータスが開始済、取消済、再調査依頼済のいずれかであり、すべてのフォームが問題なく記入されている必要があります。

Viedoc Clinicで表示されるアイコン、警告メッセージ、ダイアログは、どのフォームを単独送信できるかという試験構成に応じて異なります。

アイコンおよび警告メッセージ

フォームに表示されるアイコンは以下のとおりです。

有害事象として指定されているフォームのアイコン。
その他のフォームの場合、赤色の感嘆符アイコンが表示されます。 試験デザインでAEフォームがAEとして設定されている場合は、同じAEアイコンが表示される。

警告メッセージは、以下のとおりです。

• 試験の設定でフォームの単独送信を可能にしている場合、分冊の上部に表示される警告メッセージは、試験デザインで設定されたとおりです。
• 有害事象（AE）のフォームのみ、単独送信できるように設定されている場合、次の警告メッセージが表示されます。

AEをAEレポートとして単独送信する場合。	その他のフォームを単独送信する場合。
AEが入力されると、分冊の上部に警告メッセージが表示されます。AEはステータスが未送信となり、フォームに赤いAEアイコンが表示されます。	その他のタイプの単独送信が可能なフォームが入力されている場合、分冊の上部に警告メッセージが表示されます。フォームのステータスは未送信となり、フォームに赤い感嘆符のアイコンが表示されます。

フォームの送信

注意! 試験がある条件に応じてフォームを単独送信できるように設定されており、その条件が満たされていない場合、送信ウィンドウにメッセージが表示されフォームを送信することはできません。

分冊内のフォームの単独送信。

1	対象フォームの管理をクリックします。
2	試験構成、およびAEフォームかその他のフォームによって、以下のようにテキストが表示されます。 フォームを管理/有害事象を管理 Formを送信 または 有害事象を送信
3	パスワードによる確認ウィンドウが表示されます。 フォームの送信を確認するためにパスワードを入力し、送信をクリックします。
	フォーム/AEフォームのステータスが未送信からForm送信済/有害事象 送信済＋提出日に変わり、分冊上部の警告メッセージが消えます。
	フォームの送信/取消/開封の完全な履歴は、管理をクリックすると表示されるFormの管理/有害事象の管理ウィンドウの履歴に表示されます。

フォームの取消

注意! 送信されたフォームまたは AE 報告は、スポンサー側でまだ開封されていない場合、フォームを送信する権限を持つ施設ユーザーによってのみ取り消すことができます。

フォームの取り消し方法。

1	対象のフォームで管理をクリックします。 フォームによって、以下のようなダイアログが表示されます。
2	有害事象フォームでは、有害事象を取消しをクリックします。	その他のフォームでは、Formを取消しをクリックします。
3	フォーム/有害事象のステータスが「Form/有害事象 送信済＋提出日」から「未送信 Form/有害事象 取消済＋取消日」に変わり、分冊上部の警告文が再表示されます。フォームの編集が可能になります。 フォームの送信/取消/開封の完全な履歴は、管理をクリックすると表示されるFormの管理/有害事象の管理ウィンドウの履歴に表示されます。

リンク元フォームとリンク先フォームの管理

概要

試験設定により、以下のことが可能です。

• 送信されたフォームに補完的なデータを追加するために、そのフォームにフォームリンクアイテムを追加し他の関連フォームをリンクし、そのリンクしたフォームを同時に送信することができます。例えば、AEフォームからリンクした前治療/併用治療フォームを送信できます。
• リンク元フォーム（ linking form、フォームリンクアイテムを持ち他の関連フォームをリンクするフォーム。上記の例では AEフォーム。）およびリンク先フォーム（ linked form 、上記の例では前治療/併用治療フォーム）は、単独送信、または分冊として送信、取り消しすることができます。単独フォームの送信に関する詳細は、フォームの個別管理を参照のこと。

注意!リンク元フォーム（例: AE）は、リンク先フォーム（例: 前治療/併用治療）の入力が完了し、問題がない場合にのみ送信できます。リンク先フォームに問題がある場合以下のメッセージが表示されます。

リンク先フォームの送信

リンク元フォーム（例: AE）が他のリンク先フォーム（例: 前治療/併用治療フォーム）をリンクし、リンク元フォームが単独送信される場合、リンク先フォーム（前治療/併用治療フォーム）の読み取り専用コピーがスポンサー側に送信されます（まだスポンサー側で読み取り可能で無い場合）。

注意! リンク先フォームは、リンク元フォームがリンク先フォームのコピーとともにスポンサー側で開封されるか、施設側で送信が取り消されるまでは読み取り専用となります。

リンク元フォームとリンク先フォームは、同じ分冊、または異なる分冊にあることが可能です。

他のフォームをリンクしたフォームの送信手順。

1	対象のフォームで、管理をクリックします。
2	次のようなウィンドウが表示されます。 Formを送信ボタンをクリックします。
3	パスワードを確認するウィンドウが表示されます。 パスワードを入力し送信することを確認し、送信をクリックします。 フォームのステータスが「未送信」から「Form送信済+送信日」に変わり、分冊上部の警告メッセージが消えます。 同時に、リンク先フォームの読み取り専用コピーが送信されます。リンク先フォームの読み取り専用コピーが送信されると、管理を選択して表示される 管理ウィンドウの 履歴 が Form copy submitted で更新されます。 リンク先フォームが送信されると、スポンサー側で開封されるか、施設側で取り消すまで編集できません。

リンク先フォームの履歴

リンク先フォームを送信する場合、試験の設定により、フォームに表示されるリンクは以下のようになります。

リンク先フォームが単独送信できるフォームでもある場合、管理リンクが表示されます。

単独送信および取り消しができるフォームの場合、リンク先フォームの送信/取り消し/開封の完全な履歴が、管理をクリックすると表示される管理ウィンドウに表示されます。リンク先フォームの読み取り専用コピーが送信されると、履歴はForm copy submitted で更新されます。

リンク先フォームを単独で送信/取り消しできない場合。

• Linked form historyリンクが表示され、フォームの読み取り専用コピーが送信されるため、送信/取り消し処理は実行できません。

• Linked form historyをクリックすると表示される履歴ウィンドウには、フォームコピーアクションを含め、分冊内のリンク先フォームの送信/取り消し/開封アクションの完全な履歴が表示されます。

• リンク先フォームの読み取り専用コピーが送信されると、リンク先フォームの履歴は、 Form copy submittedで更新されます。

リンク先フォームを含む分冊の送信

リンク先フォームを含む分冊を送信するには、分冊を送信するの手順に従ってください。

リンク元フォーム（例: AE）を含む分冊は、リンク先フォーム（例: 前治療/併用治療）と分冊内の他のすべてのフォームが入力され、問題がない場合にのみ提出できます。

いずれかのフォームに問題がある場合、以下のメッセージが表示されます。

注意! 分冊にリンク元フォームが含まれ、リンク先フォームもその分冊に含まれる場合に分冊が送信されると、リンク先フォームは読み取り専用コピーとしてではなく、標準の分冊として送信されます。フォームの読み取り専用コピーの詳細については、リンク先フォームの送信を参照してください。

リンク元フォームの取り消し

リンク元フォームは、単独のフォームとして、または分冊の一部として取り消すことができ、リンク先フォームは同じ分冊内にあるフォームでも、別の分冊内にあるフォームでも可能です。

注意! リンク元フォームが取り消されると、読み取り専用コピーとして送信されたリンク先フォームも取り消され、リンク先フォームのステータスは「Form copy submitted＋送信日」から「Form copy recalled＋取消日」に変更されます。リンク先フォームは編集できます。

新しい試験デザインバージョンの単独送信設定の更新

以下は、新しい試験デザインにおける単独送信設定の更新に適用されます。

新しい試験デザインのバージョンが割り当てられ、単独で送信できるように設定されたフォームがある場合、既存の（保存済の）すべてのフォームは単独送信でき、警告メッセージが表示されます。
新しい試験デザインバージョンが割り当てられ、単独でフォームを送信することができなくなった場合、既存の（保存済の）フォームについては、以下が適用されます。

• 施設のユーザーは、以前に保存されたフォームを閲覧できますが、フォームを送信できません。
• そのフォームの患者詳細ページには、警告メッセージは表示されません。
• 患者詳細ページの未送信メッセージは表示されません。
• フォームが単独送信された場合は、管理リンクを選択してフォームの送信-開封-再調査依頼アクションの完全な履歴を表示できますが、フォームが分冊送信の一部で送信された場合は表示できません。

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